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　ヒメウが船の近くを飛んだ。緑色を帯びている。首筋は紫色も帯びている。すでに生殖羽である。落石港から東北東へ１２．１キロ、ユルリ島から南東１．２キロの太平洋上である。この場に人が置かれたら、保温能力も無いし、泳ぎつづける能力も無いので、５分も生存できない。海鳥は、長距離を自由に飛翔でき、何時間でも泳ぎつづけられ、低温から身体を守る保温能力があり、その場で食料を調達する能力もある。生身の人間は何と無力な存在なのだろう。